Career小町
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- 製造
メディアミックスを武器に豊かな創造力を伝える企業
山陽印刷 株式会社
現在の仕事内容について教えてください。
「入社 4 年目から既存のクライアントへの提案型営業を行っていま す。当社はポスターやチラシ、会社案内などの商業印刷を請け負って いますが、企画・デザインを特に重視し、デザイン、編集、製版、印 刷、 製本まで社内一貫体制で行うのが特徴。 営業はクライアントのニー ズを把握し、集客や販売促進につなげるためにさまざまなツールを駆 使して提案し、デザイナーなどと協力して実現に導きます。クライア ントの思いにマッチしたアイデアを生み出していくのが、この仕事の だいご味のひとつです」
2つの仕事で明日をきりひらく
営業とアートディレクター
どのようなチームで仕事を進めるのですか?
「案件によってチーム編成は変わります。ひとつひとつが個別のプロ ジェクトとして動くので、常に誰に依頼するか適性を考えていますね。 生産管理部(デザインチーム) やライターなどに仕事を振り分けた後、 打ち合わせを経て制作に入ります。 営業は指揮をとるのが仕事ですが、 場合によっては動画撮影でのインタビュアーなどを担当することも。 アイデアを出したり、 制作に関わったりと、 多彩な役割が求められます」
案件を成功に導くために大切なことは?
「最近は、制作したデータをメールで送ったりとスピーディーに仕 事が回せる分、クライアントとのコミュニケーションが希薄になる場 合があります。そんな時、気をつけなければいけないのが、クライア ントと営業やデザイナーとの間に起こりがちな、制作物に対する “ 認 識のずれ ” です。営業は “ ずれ ” が起きないよう、両者の橋渡し役と して双方としっかり話し合うことが大切になります。 でも、時には “ ずれ ” がなかなか解消できないことも。実は以前、 そのような経験があり、上司に立ち会ってもらおうと相談したんです。 その時、上司から『自分で解決しなさい』とアドバイスを受けました。 上司が代わりに問題を解決したら、私はクライアントから “ ダメな人 ” という烙印を押されるだけ。だからこそ逃げずに、自らの力で解決す るのが大事、と。 以来、どんな時でも最善を尽くし、クライアントの期待以上のもの を提供できるよう全力で取り組んでいます」
今年で 6 回目を迎えた 「会社まるごとギャラリー」の特徴は?
「アーティ ス トが独自の感性で、 インク缶や不織布、 切断紙など工場か ら出た廃材を使って作るアート作品の展示です。 しかもそれを社内の会 議室やフ リースペースに展示するこ とで、 美術館とはひと味違った、 産業 団地ならではの特性を生かした展覧会になっていると自負しています。 ワークショップ活動も魅力。 カメラマンと金沢区の工場を撮影したり、 廃材でミサンガを作ったりと、産業団地ならではのロケーションや人、 技術を体感できると、 参加者に好評です。 新しい発想を求めて、 アート 作品やワークショップは毎年違うアーティストに依頼していることも特 徴。 さらに2015年からは規模を拡大し、 地域の企業や大学とも連携し て開催。廃材とアートの化学反応を来場者に楽しんでもらっています」
「アーテ ィストネッ トワーク+コンパス」の デ ィ レクターになったきっかけは?
「 『アーティストネッ トワーク+コンパス』は、アーティストと地域社 会をつなぐことを目的に、展覧会やワークショップを開催しています。 これは、当社が 1994 年から行っている芸術文化支援(メセナ活動) を発展させたもの。私は 2012 年の発足当時から関わっています。美 術大学出身で、学生時代は学芸員を目指して展覧会の企画や美術批 評を学んでいた経験を買われて、ディレクターに選ばれました。 最初の活動として、2012 年 12 月にアーティストの田中清隆さんと コラボして、親子ワークショップを開催。たくさんの来場者に恵まれ、 成功を収めました。 そこで翌年から、 田中さんがプロデューサーとなり、 当社を会場にして “ ものづく り ” の楽しさを知ってもらう『会社まるご とギャラリー』が始まりました」
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