Career小町
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- 卸売
グラ ンコーヨー 株式会社
代表取締役 大庭公善さん
創業は 1974 年。地元の文房具屋と し てスター ト し、時代の変化と と もに取扱商品や展開地域を広げていったグランコーヨー 株式会社様。現在では横浜・川崎市内の教育機関 (小・中学校、幼稚園、保育園)向けに学校教材をはじめ、事務用品やパ ソコン、複合機な ど、教育現場で求められるあらゆるモノを扱っ ています。また、施設の改修工事やイ ベントの企画・運営な ど、 “コ ト ” も含め、学びの現場を トータルサポー ト。創業当時から地域に密着した経営を行っ ている会社です。20 名の社員のう ち、 女性社員は 10 名。今回は、代表取締役である大庭公善さんに、女性の働き方や取り組みな どついてお話しいただきま した。
まずは、女性社員の雇用を 始めたきっかけを教えて く ださい。
もともと会社として、小・中学校や幼稚園、保育園など、 お客様が教育機関だったこともあり、学校が夏休みになる 8 月は閑散期。子育てのある社員にも長期の休みを取っても らうなど、無意識に今でいうワークライフバランスのベース のようなものが出来上がっていました。そのため、昔から当 社には小さいお子様のいるご近所のお母さんがよくパートと して働いてくれていたのです。やはり、夏休みに子どもと一 緒に休んで出かけられるのは魅力ですからね。また、会社と しても、そうした子育ての意識の高いお母さんが働きやすい 環境づくりに務めていたので、たとえば、社員のお子さんが 会社に寄って、お母さんの横で宿題をやっている光景もよく 見ていました。授業参観がある時も「行ってください」と抜 けてもらったり(笑) 。また、ご近所の方が多いので、昼休 みに夕飯の買い物を済ませたり、雨が降り出したから洗濯物 を取り込みに戻ったり。昔から、夫の扶養の範囲内で働きた いといったニーズをお持ちの女性にとっては働きやすい職場 だったこともあり、常に社員の半分くらいは女性でした。私 たちとしても、学校の休みに合わせて休んでくれるパート社 員の存在は大きかったですし、ある意味、WIN-WIN な関 係のビジネスモデルがある程度、完成していたのです。 39
そ こから、さらに力を入れるよ うになったと 伺いま したが…?
2008年に私は父親からこの会社を引き継いだのですが、 ちょうどそ の頃から、 女性社員に限らず、 社員の働き方に関して考えるようになり ました。 もっと言えば、 「良い会社ってなんだ? 「 」どういう会社が長く続 くのか?」 と考えるようになったのです。 客観的な指標がほしいと思っ ていた時に、 「よこはまグ ッ ドバランス賞」 の存在を知り、 多くの中小企 業が働く環境づく りに積極的に取り組んでいることに刺激を受けまし た。 「うちも絶対こういう会社になりたい」 と思い、 そこから改めて、 自分 たちのワークライフバランスを見直しました。 そして、 突き詰めていく と、 休みやすい会社にすることが必要だという結論にたど り着き、 会社 の体制を大きく変えることにしたのです。 これまでは1人の営業に対 してサポー トするスタ ッフ (主に女性社員) を1名付けるという体制だっ たものを、 10人の営業を10人のスタッフでサポートするチーム体制に 変えました。 さらに、 営業の担当エリアを2人で重ねるようにし、 急に休 む社員が出ても、 もう1人がフ ォローできるようにしたのです。当然、 情報共有のやり方など、 これまでとは違う新しい働き方に馴染む努 力は必要でしたが、 変更した直後に女性スタ ッ フの一人から 「じつは、 これまでは自分の代わりがいないことで責任が重く、 つらかったんで す」 と打ち明けてもらえるなど、 効果はすぐに現れました。 また、 こうし た取り組みが横浜市からも評価され、 これまでに5年連続で 「よこは まグ ッ ドバランス賞」 も受賞。 私も、 社員も大きな励みになっています。
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