Career小町
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- 運輸
サンタ ク シー 株式会社
代表取締役社長 馬場正治さん
昭和 28 年創業のサンタクシー様。まだ車を手に入れるこ と さえ難しい時代から、車を現物出資する形でスター ト しま した。 営業エ リアは主に横浜市内。社員は約 120 名で、そのう ち 8 名が女性です。最近では、旅行客を横浜や鎌倉に案内する 「観 光タクシー」 やチャ イルドシー トを完備した 「子育てタクシー」 な ど、 サービスの幅を広げている会社。 「お客さまの喜びがドラ イバー の喜び」とい う考えを持たれている馬場正治さんに、女性の採用や働き方について、これまでの経験談も交えながらお話しいた だきま した。
いつぐらいから 女性採用に力を入れ始めたのですか ?
業界としては努力しているものの、タクシー業界の女性ド ライバーの割合は未だ 1.4%です。そうした中、当社は 1997 年の労働基準法の改正により、女性に対する深夜労働や残 業、休日労働の制限が撤廃されたことをきっかけに、他社に 先駆けて女性ドライバーを 2 名採用しました。当時としては 珍しい試みで注目を集めました。ただ、当時の深夜タクシー は今よりお客様とのトラブルも多く、女性を真夜中に一人で 働かせることだけは不安でした。そこで、 「昼間だけの勤務 にしたらどう?」と提案したところ、彼女たちから「いいえ。 私たちも男性と同じように働きたいです」という言葉が返っ てきたのです。私自身もタクシードライバーの仕事自体は女 性に向いているのではと思っていたので、最大限のケアはし つつも男性社員と同じようにフルタイムで働いてもらうこと に。結果、彼女たちはお客様とのトラブルに巻き込まれるこ ともなく、その後、当社が女性ドライバーを採用し続けてい く大きな礎となりました。
女性社員をサポー トする上で 気をつけているこ とはありますか ?
女性のライフサイクルやそれぞれの生活に合わせて働き方 を調整しています。たとえば、介護や子育てで朝や夜の勤務 が難しい女性ドライバーには、その時間帯を外して勤務して もらうなど。また、横浜に住んでいる女性ドライバーであれ ば、休憩時間を利用して自宅へ戻ることも許可しています。 その時間を使って用事を済ませるなど、フレキシブルに働い てもらえる仕組みにしているのです。融通の利きやすいタク シー業界ならではの働き方ですね。さらに、タクシードライ バーの仕事は、ある程度の収入を長い期間にわたって得るこ とが比較的可能な仕事です。人と接することや運転が好きな 方でしたら、誰でも働くことができます。実際、当社にはマ マさんドライバーをはじめ、様々な制約を持ちながら働いて いる社員が数多く在籍しています。しかし、生活が不規則に なりがちな仕事のため、ドライバーの健康管理は業界として も大きな課題。女性だけではなく、すべての社員が安心して 働くことができる職場環境づくりを目指しています。
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