Career小町
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株式会社
代表取締役 大西寿郎さん
セン ト ラ ルシステ ムズ
昭和 58 年、基幹業務システ ムの設計・開発を専門と してスター ト したセント ラルシステ ムズ様。現在は業務システ ムや組み 込みソフ ト ウ ェアな どの開発から、イ ンフラの構築やシステ ムの運用・保守、医療系クラウ ドサービスな ど、幅広いサービスを展 開している会社です。社員数は 140 名。そのう ち 28 名が女性です。今回は、社員一人ひと りの主体性と自立心を尊重する代 表の大西寿郎さんに、女性の働き方について経営観も交えながらお話しいただきま した。
最初に、システ ム業界における 女性雇用についてお聞かせく ださい。
ひと昔前まで、システム業界で女性が働くことは本当に珍 しかった。とくに開発担当の SE になると数えるほど。私も 今の会社を設立した当初は、女性の採用をほとんど行って いませんでした。積極的に採用するようになったのは、2000 年代に入ってから。少子高齢化問題もあり、日本は労働力が 減少している事実がありました。そこで女性に注目するよう になったのです。ただ、実際に採用してみると、女性の力が システム業界の企業にとって今後大きな力となっていくこと を実感しています。まず、視野が広い。今、何をすべきか、 物事の優先順位のつけ方が上手です。さらに顧客視点で動 いてくれるので、コミュニケーション能力も高い。その特性 を営業やマネジメント、経営に活かすことができれば、シス テム業界で女性の活躍する場がさらに広がっていくと思いま す。事実、弊社でも技術者として経験を積んだ女性社員た ちがクライアントのニーズを引き出し、分析するといった営 業やコンサルタント的な業務でも活躍していますから。
女性社員をサポー トする上で 気をつけているこ とはありますか ?
現在、28 名いる女性社員のうち、小学生以下の子供を持 つ社員が 4 名います。その中で育児休暇中が 1 名、シフト 勤務が 1 名、在宅勤務が 1 名おり、子育て中の社員向けの 制度や育休から復帰した社員の就業場所への配慮など、長 く働けるように支援しています。制度を整える上で大切にし ていることは、育児中の女性だけではなく、全ての社員が安 心して働ける環境づくりをすること。目指しているのは、ダ イバーシティの推進です。そのとき重要となるのが、制度化 にこだわらないこと。 個別に抱えている事情は違いますから。 今、女性社員たちと話しているのは、ケースバイケースで決 められるようなルールづくりです。例えば、時短勤務でも一 律に 4 時退社にすればいいわけではありません。ルールづく りの根底には、いかに当事者を楽にできるかという視点が求 められます。中小企業の良いところは、そういったとき、一 人ひとりを見ながらルールづくりができること。制度や仕組 みだけの構築ではなく、社員全員に女性活躍推進・ダイバー シティ推進の必要性を浸透させて、社内風土として根付か せていきたいです。
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