Career小町
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- 製造
日之出産業 株式会社
取締役 藤田香さん
昭和 51 年から水処理薬剤の販売を通じて環境問題に取り組み、現在は薬剤の製造や新薬の研究開発、水質分析、微生 物研究まで幅広いサービスを提供し ている日之出産業株式会社様。女性がまだまだ少ない業界において、役員・従業員あわせ 12 名中 4 名の女性が活躍し ています。今回は神奈川県の 「テレワーク導入促進業務事業」のモデル企業でもある会社の顔と し て様々 なセミナーで登壇し、女性活躍推進にも積極的な藤田香さんに、女性の雇用やテレワーク導入の魅力についてお話しい ただきま した。
いつぐらいから 女性採用に力を入れ始めたのですか ?
いつから力を入れたということはなく、40 年前の創業時 から女性社員を事務職として採用していました。さらに、近 年は技術職でも採用を行っていましたが、あまり長続きしま せんでした。原因は、先を見据えた雇用体制がうまく機能し ておらずそれぞれのライフステージに対応できないこととモ チベーションの低下。とくに、 中途入社してくる女性社員は、 以前まで専門職だったのにライフステージの変化によって転 職せざるを得ない人もいます。積み重ねてきた実績や経験を 活かせる門戸を広げた採用が、 重要だったのです。そのため、 現在は就労規則の整備はもちろん、これまでの実績や専門 分野に近い部署へ配属するようにしています。また、私たち は女性雇用を支えるというより、一緒に前へ進むことを大切 にしています。弊社は女性社員が 4 名と決して多いわけでは ありませんし、女性自身が一般的に知っている業界でもあり ません。その中で男女問わず、活躍できる場があるというこ とを理解してもらうことに力を入れています。
女性社員をサポー トする上で 気をつけているこ とはありますか ?
一業務二人担当制のダブルアサインメントを採用していま す。ダブルアサインメントであれば、忙しい時期や子供の急 病時に助け合うことが可能です。また逆に一人で複数の専 門分野や担当を受け持つダブルタスクメントも導入していま す。大切なのは、社員の可能性を狭めないこと。仕事量を増 やしすぎてもいけませんが、様々な仕事ができる能力を磨き 続けてもらいたいのです。普通、多くの人は中小企業なんか で働きたくないと思っています。ただ、結婚や出産などの理 由で働くことになる。そのとき、仕事へのやりがいも諦めて いる人が多い。それは会社としても、社会としても大きな損 失です。だから、弊社は仕事にやりがいを見出してもらうた めに、彼女たちの担当する仕事を限定し過ぎず、様々な仕事 に取り組んでもらっています。今、女性活躍というと女性の 社員数や女性視点を取り入れたことをアピールする企業も数 多くありますが、ことさら女性を強調する必要はないでしょ う。特に今は流行の節もありますが、流行で終わらせても意 味がありません。
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