Career小町
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- 建設
株式会社
専務取締役 相沢升平さん
春峰園
横浜市を中心に造園工事、植栽工事、樹木管理業務、各種庭園工事のほかに、道路工事や下水工事な ど幅広 く事業を展 開し ている春峰園様。1976 年の創業から、地元に根付いた活動を行っ ています。現在、社員は 10 名。そのう ち女性社員は 2 名。今回は、自身も子どもが生まれたこ と で価値観が変わったと い う専務の相沢升平さんに、女性社員の働きやすい環境づく り について語っ ていただきま した。
最初に、建設業界の女性採用の 状況についてお聞かせく ださい。
じつは建設業界の中でも造園業は昔から女性が働いてい た業界です。とはいっても、近所の主婦や農家の主婦の方々 に除草作業をお願いしていた程度ですが。そういう意味では 男性と同じように技術者として働く女性の数は圧倒的に少な いと思います。日本全体では女性雇用への意識が高まってい ると思いますが、建設業界というフィルターをかけると、女 性が働くというのはまだまだハードルが高いんでしょうね。 腕力を必要とする仕事も多いですし、更衣室やトイレなどの 環境整備の問題もある。また、 この業界で働く男性の中には、 建設業界に飛び込んでくる女性に対して勘違いしている人も 少なくありません。きっと、男っぽい性格で、何を言っても 大丈夫だろうと思い込んでいる。全然、大丈夫ではありませ んから。女性ですから。そこを理解し、現場で男性が女性を サポートする体制を作らないと、この業界の女性雇用は進ま ないと思います。言葉遣い、服装などを含め、女性に対して 気配りを行うこと。そうすれば、一緒に働く女性社員だけで なく、お客様に対しても良い印象を与えることができる。こ うして少しずつ業界全体の印象を変えていかなければと思い ます。
女性社員をサポー トする上で 気をつけているこ とはありますか ?
私たちの会社でいえば、新卒の女子学生が入社してきたと きに会社のサポートについて切実に考えるようになりました。 就職は人生の中でも大きな選択の一つ。その大切な場面で 私たちを選んでくれたわけですから、いい加減なことはでき ないですよね。まず、どんな意見であれ、相談であれ、若い 人たちの話に耳を傾けるようにしています。この先ずっと会 社で働くのは、若い世代。だからこそ、彼女たちの意見はで きるだけ採り入れていきたい。仕事でも私たちの世代では思 いつかないようなアイデアを提案してくれることもあります し、何より若い女性は感性が豊かです。細かいところもよく 見ていますよね。造園業の仕事ではそうした感性、丁寧さ、 気配りが役立つ場面も少なくないのです。実際、自治体から 受注する公園の指定管理という仕事では、応募時に公園管 理のイメージがわくような写真をたくさん用いた提案書の提 出が欠かせないのですが、こうした仕事を女性に任せるとそ の能力をフルに発揮します。過去に私が作成していた提案書 では一度も受注できなかった案件も、彼女に任せた途端、受 注できたり(笑) 。やはり適材適所ですよね。彼女は若いな がら、完全に私たちの会社の貴重な戦力になっています。
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